KLPC型、KLPC型-N型の屋外での使用について

 始まって間もないこのQ&Aブログですが、当HPにはQ&Aのコーナーがございます。

一問一答形式になっておりまして、よく頂く質問に回答しています。そちらもぜひ一読してみてください。

さて、そのQ&Aのコーナーには「屋外で使用できるオイルゲージは?」という項目がございます。弊社の製品のラインナップが並んでいますが、KLPC型、KLPC型-N型の記載がありません。多くの方にご愛用頂いている製品であることから、KLPC型、KLPC型-N型は屋外で使用して問題ないか?というお問い合わせを多く頂きますので今回はそれにお答えしようと思います。

 

屋外での使用では太陽光に含まれる紫外線、大気中に含まれるオゾン、降雨による水分などの影響を受ける事になります。

KLPC型、KLPC型-N型は本体にナイロン樹脂を採用していますが、耐油性、耐熱性に優れた性能を持つ反面、水分に対して長期間の使用では影響を受ける傾向があり、吸水による寸法の伸長や加水分解による強度低下が発生する可能性があります。靴を長期で使用し続けると靴底が剝がれてくる、あれと同じ現象です。

 

さらにシールに使用しているNBR製Oリングは、オゾン劣化することが知られています。難しくきこえますが、輪ゴムを放置しているとカピカピになって切れてしまう現象をイメージしていただければ良いかと思います。輪ゴムと比べるとはるかに影響は小さいものの、大気中に含まれるオゾンの影響を受けると、硬化や亀裂の発生に至る事があります。オゾンは一定程度の割合で屋外屋内問わず大気中に存在していますが、濃度の濃淡に関し、湿度や紫外線の影響が関係する傾向がある事から、屋外では特に影響を受けやすい事が予想されます。

 

これらの点から両製品の屋外での長期使用は厳しく、残念ながら推奨できないという結論になります。(使用環境による影響が大きく、問題が起きないケースもあるかとは思いますが、メーカーの立場としては、このような見解となります。)

 

どうしても屋外で使用される場合は、カバーを取り付ける等、雨や日光の影響が少ない場所にオイルゲージを設置していただくと、使用期間が延びると考えられます。ただし、屋内よりも劣化が早い環境であると考えていただき、定期点検や早めのゲージ交換を推奨致します。

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